医療専門職の将来性
医療専門職の将来性

「理学療法士」や「介護福祉士」といった、医療専門職は注目をされています。この2つは、高齢化社会になくてはならないのです。職種として名称は聞いたことがあるけど、実際の仕事内容などは知らない方も多いでしょう。そこで、仕事内容などをわかりやすくお伝えしていきます。【お問い合わせ先】

理学療法士は稼ぐ努力が必要

理学療法士は稼ぐ努力が必要

それほど高くない理学療法士の給料

理学療法士は、リハビリに関する専門職で、景気に左右されず安定した仕事です。一般には高収入のイメージがあるのではないでしょうか。平成26年度の厚生労働省の調査によると、理学療法士の平均年収は約390万円。日本人の平均年収とほぼ同程度で、特に高くありません。勤続年数1年以内の新人では、300万円にも満たないのです。また、同じ調査によると理学療法士の給料は年々低下しており、この12年間で平均年収は約43万円も下がっています。その要因として、理学療法士の増加があります。平成14年度から平成26年度の間に、理学療法士の国家資格取得者数は約3倍に増加。高齢化が進むなかで、理学療法士のニーズは多くあるものの、そのニーズを上回るほど資格取得者数が増加しているのです。

理学療法士の昇給

厚生労働省の調査によると、理学療法士の平均年収は年齢とともに上がっています。経験年数が15年以上にもなると、平均年収は500万円ほどに達しています。特に、50代以降の男性の場合、キャリアを積み重ねて管理職になるという道があり、平均年収は500万円を超えています。その反面、同じ50代以上でも、女性の場合は平均年収が減っています。その理由は、管理職になる人が少ないことや、継続して勤務している人が少ないからです。
また、理学療法士の昇給額は、病院や施設によって異なります。国公立の病院や施設などでは公務員に準じているので、毎年10万円ほど年収がアップします。それ以外の民間は、それぞれの施設の給料体系によって異なっており、ほとんどが10万円以下の昇給額です。日本人の平均昇給額は、20代から40代までの約25年間で約239万円。理学療法士の昇給額は約167万円と、平均よりも低くなっています。男性に絞って見てみると、平均昇給額が約364万円であるのに対し、理学療法士は約168万円と半分以下になっています。

他の医療専門職の給料と比較

他の医療専門職と理学療法士の給料を比較してみましょう。同じように国家資格が必要な医療専門職である、看護師と臨床検査技師を例に挙げます。
まずは、看護師の場合。年収は勤務先の病院や施設などによって違いはありますが、400~600万円程度が相場で、平均年収は約470万円。理学療法士よりも80万円ほど高くなっています。平均昇給額は、20代から40代の約25年間で約180万円と、理学療法士より10数万円ほど多くなっています。
次に、臨床検査技師の場合。平均年収は、看護師と同じ約470万円。20代から40代までの約25年間の平均昇給額は、約280万。管理職に就くことが増える50代後半になると、平均年収で700万円近くにもなります。

給料アップには努力が必要

給料アップのためには、どうしたら良いのでしょうか。3つの方法を紹介します。
1つは転職です。理学療法士の場合、同じ職場に継続して勤めていても給料アップはほとんど見込めません。給料アップに一番良いのは、より収入の見込める職場に転職することです。施設や業務形態にもよりますが、一般的に訪問リハビリのある施設は、昇給額の高い職場の1つです。
2つ目は専門性を高めることです。医療の現場は、ますます高度化し細分化しています。これからは、理学療法士にも高い専門性が求められるようになります。自身の専門性とスキルを高めながら、より上級の資格を取得するのも良いでしょう。また、職場も医療現場に限らず、介護施設や老人福祉施設、スポーツ・保健関係、教育関係など、理学療法士が活躍できる場は増えています。それに合わせて、専門性を高める努力をしていくことが給料アップの秘訣です。
3つ目は管理職を目指すことです。経営や経理など、新たな分野の勉強も必要になってきます。現場を離れて施設のマネジメントを行うというのは、新たなチャレンジでもあり、やりがいのある仕事です。

2017/09/14

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